電磁界解析ソフトウェアEMSolution

180度回転周期解析における不具合について

概要

 180度回転周期性の解析において,EMSolutionバージョンr10.2.4におきまして,エラー(ERROR in get_cyclic_edge)が発生し,実行が停止する場合があります。Fig.1は永久磁石モータのコギングトルク二次元元解析”の90度モデルを180度モデルに拡張したものですが,要素番号の付け方で,本エラーが発生します。Fig.2に周期面に接する要素の番号付けを示します。ここでは,エラーが発生するように,0度側の一部の要素番号を180度側の番号より大きいものとしています。

解説

 本エラーの表れる原因は次のことに寄ります。周期境界条件の設定のため,まず周期境界面を判別します。周期境界面は周期性角度(今の場合180度)を回転したとき,重なる面を対応する周期境界面とします。このとき,角度の小さい側の面(Side 1)と大きい側の面(Side 2)の判別が必要になります。要素番号順にその探索が行われますが,180度回転のときは,どちら側から回転しても重なってしまいますので,要素番号順の小さい側がSide 1に認識されてしまいます。180度周期以外の場合はこのようなことが起こりません。以上のことにより,処理が正常に行われず,エラーに至っています。このことにより,0度側の要素番号を180度側の要素番号より小さくすればエラーは回避されます(Fig.3)。スライド解析を行う場合,pre_geomとrotor_meshは独立ですので,それぞれに対して上のように要素番号を付ければ十分です。

Fig.1 解析モデル(90~180度)

(a) 180度側 要素番号

(b) 0度側 要素番号

Fig.2 周期面での要素番号

(a) 180度側 要素番号

(b) 0度側 要素番号

Fig.3 修正後の周期境界面での要素番号

 本テストはFemap形式のメッシュ入力としていますが,その要素データの順は要素番号の昇順となっています。実際は要素番号というより入力順と考えください。また,上の例は二次元解析ですが,三次元解析でも同じことが言えます。
 応急処置的ですが,メッシュがY>0で作成され,周期境界面の一方がX>0,もう一方がX<0にあり,スキューなどにより周期境界面が+90度を超えていないモデル,例えばFig.1のようなモデルであれば,正常に計算するように修正しました。 しかし,要素番号順により計算実行が可否となるのは問題ですので,次期バージョンで修正いたします。

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