電磁界解析ソフトウェアEMSolution

CLN法による
解析サービス

電磁界解析のスペシャリストとして
御社に設計課題検証を徹底支援!

SSIL独自のCLN法を活用した受託解析サービス

CLN法は、渦電流場を等価回路(ラダー回路)で表現する手法で、

 1)渦電流解析の計算量を著しく低減
 2)得られた等価回路により時間領域のシミュレーションも可能

という画期的な手法です。

 受託解析サービスでは、CLN法を用い、インダクターやコイルの周波数依存の等価回路を作成、ご提供します。得られた等価回路を用いた回路シミュレーション結果から、CLN法のポスト処理により、過渡挙動における渦電流や磁場分布も求められます。有限要素法との連成解析に比べ圧倒的な高速化が可能です。
 線形の渦電流解析を回路シミュレーションと連成して解析したい場合(誘導加熱やパワエレ回路などの解析)や、リッツ線の解析などで威力を発揮します。
 ソフトウェア製品としてもリリースする予定ですが、それに先立ち、受託解析サービスをご提供しますので、ぜひご活用ください。

 CLN法の詳細については、以下をご参照ください。

CLN法についてCLN法によるコイル均質化CLN法の非接触給電システムへの応用


解析事例1 インダクターの周波数依存の等価回路の構築

DC-DCコンバータ回路におけるインダクターの等価回路をCLN法で作成し、それを用いて電気回路シミュレーションを実施した例です。周波数依存の等価回路が生成できることから、過渡解析に適用できます。図1は、モデル化したDC-DCコンバータ回路になります。図2に回路シミュレーションの結果を示します。図3は、回路シミュレーション結果から、CLN法のポスト処理により求めた渦電流分布になります。

DC-DCコンバータのモデル

等価回路を用いた
電気回路シミュレーションの結果

インダクタ導体中の渦電流分布

解析事例2 リッツ線のAC損失評価

CLN法を用いたコイル均質化法により、ワイヤレス給電システムにおけるリッツ線コイルのAC抵抗を評価した事例を紹介します。
コイル均質化による解析は、以下の2ステップで実施します。

  1)CLN法によるユニットセル解析
  2)全体モデルの有限要素法交流解析

ユニットセル解析では、リッツ線の1本分をモデル化し、周期性等を考慮し、その等価複素透磁率を求めます。ビオサバールCLN法では空気領域のメッシュが不要のため、複雑なリッツ線のメッシュ作成も専用のメッシュ作成ツールを用いて簡単に行えます。
次に、この複素透磁率を用い、全体モデルの有限要素法交流解析によりコイルのAC損失を求め、AC抵抗に換算します。
本手法を用いて、ワイヤレス給電システムの試験用コイルの評価を行いました。
図1にユニットセル解析のモデルを示します。図2に試験用リッツ線コイルの外観写真を示します。また、ワイヤレス給電システムの全体モデルを図3に示します。このコイルの解析をにより得られたAC抵抗を試験で得られたAC抵抗と比較した結果を図4に示します。コイルのAC抵抗は数百kHzの領域まで測定値と10%程度の範囲で一致していることがわかります。

図1 ユニットセル解析のモデル

図2 試験用リッツ線コイル

図3 ワイヤレス給電システムの全体モデル

図4 二次コイルAC抵抗の周波数依存性(解析結果と試験結果の比較)


注)本解析は防衛装備庁が実施する安全保障技術推進制度の支援を受けて実施したものです。