電磁界解析ソフトウェアEMSolution

eMotorSolution

モータ解析専用の設計ツール

モータ設計を、もっと速く・賢く。
Pythonネイティブのモータ設計ソリューション

初期設計を速く、検討回数を増やす。
EMSOptimizer 連携で形状最適化へ。

モータ設計では、初期立ち上げの煩雑さと試行回数の少なさが生産性のボトルネックになります。eMotorSolutionは、形状テンプレート+巻線設定機能によりモデリングを数分で完了。内蔵の高速2D解析(EMSolution Lite)によって、パラメータ検討を高速に反復できます。結果は磁束線・コンター・ベクトル・波形として即時に可視化され、dxf/CATIA 連携や Python 対応により、既存の設計フローへもスムーズに統合可能です。さらに CADデータの読込を活かし、既存機の形状微修正や巻線条件の差分評価から、新規モータのゼロイチ検討まで短いサイクルで回せます。
初期設計→多案評価→形状最適化(EMSOptimizer)を、同じデータで途切れなく進められます。

eMotorSolution特長とメリット

お客様の課題を解決する 3つの特長

初期モデリングを高速化 ― テンプレート&自動巻線設定

形状テンプレートと自動巻線設定機能により、最初の解析モデルを数分で生成できます。
スロット数・極数・ロータ/ステータタイプを選択し、主要寸法パラメータを入力するだけで、解析可能な一貫モデルを自動構築。
既存機の微修正も、寸法や巻線条件の差分入力だけで再作成できるため、「ゼロからの作図」からの脱却が可能です。

・効果:初期アイデア検討の着手が早まり、比較案の数と学習スピードを向上。

・主な機能:SPM/IPM等の形状テンプレート、巻線・層間自動設定、ギャップ/スロット形状のパラメトリック定義、Gmshベースの自動メッシュ生成。

・活用例:極数・スロット組の当たり付け、巻線別の誘起電圧比較、ギャップ変更によるコギングトルクの傾向確認。

・期待効果(目安):初期モデリング時間 1/5〜1/3、派生検討のセットアップを約70%削減

・評価観点:テンプレートの拡張性(設計規格との整合性)、パラメータ再現性(同入力→同モデル)、メッシュ品質(セグメントメッシュによる高精度化)。

設計サイクルを短縮 ― 高速2D解析と即時結果表示

内蔵の EMSolution Lite(pyemsol) により、初期検討フェーズに最適化された高速2D解析を実現。
磁束密度コンター・ベクトル・磁束線、トルクや誘起電圧などの波形・特性グラフを解析完了と同時に表示できます。
モデル作成から解析実行、結果可視化までをワンクリックで一貫実行でき、レビューと意思決定のサイクルを大幅に短縮します。

・効果:1日あたりの解析ケース数が増加し、“比較して選ぶ”設計が現実的に。レビューで即時判断が容易になります。

・主な機能:静解析・トランジェント解析(代表点)対応、コギング・無負荷誘起電圧・dq軸インダクタンスなどの基本性能評価、画像出力機能。

・活用例:巻線案×進角×電流値のスイープ、コア材変更時の磁束密度飽和確認、定格点トルク余裕の評価。

・期待効果(目安):解析反復回数を約2〜3倍に増加、レビュー準備時間を約50%削減。

・評価観点:同一条件での再現性、代表モデルの計算時間(分/ケース)、可視化結果の視認性(色覚対応・軸ラベル・単位)、CSV出力の後処理適合性。

※ 詳細3Dや最終検証は既存ツールと併用しつつ、初期〜比較フェーズの“回転数 = 検討回数”を最大化するのが設計思想です。

シームレスな連携で設計を拡張 ― CAD・Python・EMSOptimizer

dxf読込やCATIA連携により、既存のCAD資産をそのまま活用できます。
さらに Python API に対応しており、バッチ実行・条件スイープ・レポート生成(開発予定)など、社内自動化フローとの統合が容易です。
作成したモデルと評価指標は EMSOptimizer にそのまま引き継げるため、初期設計 → 多案評価 → 形状最適化 を同一データでシームレスに進められます。

・効果:手作業のばらつきを減らし、再現性の高い設計プロセスを確立。最適化やDOEへの拡張もスムーズ。

・主な機能:dxf/CATIA 連携、スクリプトAPI、評価指標のエクスポート、EMSOptimizer へのデータ連携。

・活用例:既存機形状の差分検討→良案をEMSOptimizerで最適化、評価テンプレートの共通化。夜間バッチによるスイープ・自動レポート配信(実装検討予定)。

・期待効果(目安):人手作業を約50%削減、設計書・図版作成時間を約40%削減、最適化移行のセットアップを約70%短縮。

・評価観点:CAD取り込みの忠実度(寸法/レイヤ)/APIの網羅性(作成・実行・取得)/最適化連携の引継ぎ項目(設計変数・制約・評価指標)。

eMotorSolution 誕生の背景 ― 設計現場で生じていた4つの壁

初期モデルの作成に時間がかかる
モータ設計では、最初の解析モデルを作成するまでに多くの時間を要します。形状作図や巻線設定、メッシュ分割などのプレ処理に工数を取られ、一次案の解析実施までが遅れがちでした。その結果、検討回数が増えず、設計精度を高める学習サイクルが十分に回らないという課題がありました。
解析と比較のサイクルが遅い
設計においては、解析の回数と結果の比較が設計精度を左右します。しかし従来は、各ケースの解析や結果確認に時間を要し、解析を繰り返すサイクルが遅くなっていました。その結果、設計の幅そのものが制約されていました。
初期設計に不向きな3D解析への依存
3D解析は詳細検証に欠かせませんが、初期設計や多案比較の段階まで適用すると、処理時間・コストの両面で負担が大きくなります。本来、初期段階では傾向把握やパラメータ検討を短いサイクルで繰り返すことが重要であり、そのためには軽量で高速な解析手段が求められていました。
属人化による再現性・拡張性の低下
手作業を前提とした運用では、担当者ごとに手順や設定がばらつき、同じ条件を再現することが難しくなります。こうした属人的な環境では、スクリプト連携やデータ共有といった仕組みも整いにくく、設計自動化や最適化への展開が滞っていました。
立ち上がり短縮 × 反復加速 × 連携拡張で、設計の回転数を最大化
eMotorSolutionは、形状テンプレートと巻線設定機能により、最初の解析可能モデルを短時間で構築します。内蔵の高速2D解析と即時結果表示によって、「解析 → 判断 → 再解析」のサイクルを軽快に回し、比較検討を効率化します。さらに、dxf/CATIA連携とPython対応により既存フローと自然に統合でき、作成したモデルや評価指標はEMSOptimizerへそのまま引き継ぐことが可能です。
これにより、初期設計 → 多案評価 → 形状最適化を同一データでシームレスに進められ、検討回数を増やしながら、より確信度の高い設計判断へつなげます。

eMotorSolutionの機能一覧

(1)形状モデリング

  • 形状テンプレート:SPM/IPM/SynRM(表面磁石同期モータ・埋込磁石同期モータ・同期リラクタンスモータ)

  • 寸法パラメータ:ステータ・ロータ外径/内径、ギャップ、スロット開口、ティース幅、バックヨーク厚、磁石寸法(厚さ・幅・角度 ほか)

  • スロット・極数:スロット数/極数の指定(例:24/4、48/8 等の分布巻,6/4、36/42等の集中巻など)

  • 形状生成:パラメータ入力→プレビュー→形状生成の一連処理

  • レイヤ/属性:部材区分(鉄心・磁石・空気・コイル)と属性の割当て

  • CAD連携dxf 読込(点群データの取り込み)、CATIA* 連携

* CATIA : Dassault Systems

(2)巻線・電気条件

  • 自動巻線設定:層間・結線・ターン数(相数とピッチ入力で巻線パターンを自動設定)

  • 電気条件:相数、電流値(位相電流/dq 指定)、進角、周波数、端子電圧(必要時)

  • コイル領域:スロット内のコイル領域定義(有効断面の設定)⇦ 今後実装予定

(3)材料・磁石データ

  • 磁性体:B–H カーブの登録/選択(電磁鋼板や磁性体の設定と選択)

  • 永久磁石:残留磁束密度 Br、保磁力 Hc*、角度(着磁方向)⇦ *保持力の設定は今後実装予定

  • 導体:抵抗率、占積率⇦ 今後実装予定

  • ユーザー登録社内材料データの追加/編集/再利用(ライブラリ化)

(4)メッシング(Gmesh* + 鏡面・回転対称メッシュ作成機能)

  • 自動メッシュ:Gmeshをベースとしたスクリプトによる要素サイズの基準値/局所細分(ギャップ・磁石端など)

  • メッシュ品質向上:自作のモータ形状を生かした鏡面・回転対称メッシュの自動作成によるメッシュ数削減と計算精度向上

* Gmsh : オープンソースソフトウェア (GPL)

(5)解析メニュー(2D・EMSolution Lite 内蔵)

  • 静・トランジェント解析:代表点での場計算(定常の特性評価用途)

  • 基本性能

    • 無負荷誘起電圧(線間・相)

    • コギングトルク

    • dq 軸インダクタンス(Ld/Lq 推定)

    • トルク—電流・進角特性(T–I–θ)

  • ケース管理:条件プリセットの保存/再実行

(6)可視化・結果出力

  • 場の可視化:磁束密度等高線ベクトル磁束線

  • グラフ:トルク・誘起電圧などの波形グラフ特性グラフ(I–T、θ–T 等)

  • 画像出力:画面コピー(図面・報告用)

  • データ出力JSON(波形・特性値のエクスポート)

(7)条件一括評価と設計探索

  • 一括スイープ:進角、電流値、巻線パターン、スロット/極数、ギャップ等

  • 集計:スイープ結果の一覧(トルク、リップル、誘起電圧、Ld/Lqインダクタンス など)

  • 比較:候補案の並列比較(指標でソート)

(8)自動化・API

  • Python API:モデル生成 → 解析実行 → 結果取得をスクリプト化

  • バッチ運用:夜間スイープ。レポート自動生成(CI 連携に適用可)⇦ 実装検討予定

  • 再現性:入力パラメータ・バージョン・乱数シード(必要時)の固定

(9)連携・最適化

  • EMSOptimizer 連携:設計変数(寸法・巻線など)。制約条件や評価指標を設定した最適化計算

  • ワークフロー初期設計 → 多案評価 → 形状最適化同一データで継続

製品構成

eMotorSolutionの製品構成は,プロダクトページをご参照ください。