電磁界解析ソフトウェアEMSolution

交差リングの解析

概要

三次元解析の例として、現実的ではありませんが、Fig1の様なモデルを考えてみます。

解説

2つの導体リングが立方体の導体箱内に配置されているとします。二つリングは鎖交しており、一方のリングは1kV、他方は-1kVに荷電されているとします。導体箱は接地されており電位が0とします。メッシュとしては、リング内は空洞となっており、表面に面要素が定義されています。箱内のメッシュは4面体で構成されています。内部の4面体分割はFEMAPの自動分割機能を用いました。
Fig2にリング表面の電界強度分布を示します。Fig1、2の表示はJava3Dで作成したビューワを用いました。Fig3に空間の等電位面を示し、表示にはFEMAPを使用しています。
EMSolutionの静電場解析は、従来の静磁場解析に近い手順で行えます。静電場解析では、ポテンシャルを与える(電荷量を与えることもできます)導体の表面を面要素で定義し、メッシュデータに含める必要があります。また、ソリッド要素には比透磁率の替わりに比誘電率を入力します。境界条件としては、ゼロ電位面とするか、電場が面に平行な面とすることができます。また、周期境界条件は磁場解析と同様に課すことができます。
開領域問題として境界条件が問題であり、有限要素法ではそれほど高精度な電場解析は難しいと考えますが、有限 要素法で簡単に電場解析をしてみようと思われましたら、是非ご利用ください。磁場解析とほとんど同じ感覚で計算できますのでEMSolutionご利用の 皆様にはお手軽かと存じます。

Fig.1 三次元静電場解析モデル

Fig.2 リング表面の電界強度分布

Fig.3 等電位アイソサーフェス図

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