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2018.5.28 BLEセンサーの活用(3) 弊社では、Raspberry PI等のLinux機とBLEセンサーの通信プログラムは、JavaScript言語を用いて作成しています。BLEの取り扱いは、基本はオープンソースのBlueZと呼ばれるLinux用ライブラリを使用するのですがドキュメントが少なく苦戦します。このためBlueZの煩雑さを除き、かつ、スクリプト言語から利用できるライブラリを使用しています。具体的には、JavaScript実行環境であるNode.jsとBLE通信用ライブラリnobleを利用しています。この組み合わせにより、BLEセンサーのスキャン、接続、センサーデータ取得、切断といった一連の処理を、数十行のプログラムで簡単に実現することができます。なお、プログラム作成には、BLEセンサーが提供しているサービス(例えば、センサーデータのフォーマット等)を把握することが必須です。これには、hciconfig、hcitool、gatttoolというコマンドラインユーティリティが役立ちます。

最近は、BLEを活用したセンサーが色々と販売されています。設置が簡単で低価格、且つ、プログラム作成も比較的簡単ですので、是非、皆様もBLEセンサーの活用を検討してみてください。
(写真:コマンドラインユーティリティの実行例)
2018.5.14 既設センサを利用する IoTにセンサは不可欠ですが、適切なセンサの選定、センサの設置工事等は一般論として簡単ではありません。当社はセンサの選定から工事まで一括して纏めますが、条件が整えば制御盤からアナログのセンサ信号を分流する方式が便利で合理的です。

制御盤の内部に置いてある図書を見れば、アナログ信号を受領できる端子や信号レベル他を特定できます。この信号をIoTエッジのADコンバータに接続するだけでIoTを即座に利用可能になります。勿論、アイソレータやアンプ等の配慮は必要ですが、センサの選定や新規取付工事が不要です。また、制御で利用する信号とIoTで利用する信号が全く同一になるという利点もあります。

ただ、設備の管理者の方との事前調整、信号分流が制御システムに影響を与えないような配慮、配線工事実施者の資格等については十分に留意して下さい。
(写真:制御盤へのエッジ取付工事)
2018.5.11 IoT/M2M展の紹介 今回は、東京ビックサイトで開催されたIoT/M2M展を紹介します。この展示会は、日本での最大級のトレードショーである「Japan IT Week 春 2018 」の一部として開催されています。トレードショー全体で13種類の展示会が開かれており、昨年の実績では、9万人近くが来場したそうです。

IoT/M2M展は、昨年同様、ソフトウェア(プラットフォーム)やゲートウェイ、センサー等が多く出展されおり、展示会の専有面積も13種類の中で最も広く感じました。今年の傾向としては、今まで以上に製造業をターゲットとしたブースの人気が高かったようです。近年では、バズワードとしてのIoTから具体事例のIoTへと急速に進展しているように感じます。また、IoT/M2M展以外では、併設のAI・業務自動化展の人出が多かったです。今後は、IoT×AIが大きな注目を集めるのではないでしょうか。
2018.4.27 IoTシステムの納品例 IoTシステムの納品例を紹介します。写真は小型プラントに取付けたIoTシステムの現場端末(エッジ)を収納した筐体です。納品は、プラントの顧客立会試験中でした。納品作業は、予め準備をお願いしてあった架台への筐体固定、および電源やセンサの結線でした。準備したケーブルがコンジットの穴径より太かった事から、穴系を拡大した事は想定外でしたが、現場では良くある話です。その後、プラントの運転データをノートPCのブラウザ上に表示し、操作方法他をご説明し納品を完了させました。

試験運転の合間を縫いながらの作業でしたが、現地到着から引揚げる迄の時間は2時間強でした。このような簡便さがIoTの一つの特徴です。
2018.4.23 BLEセンサーの活用(2) BLEセンサー利用時には、センサーに加えてBLEセンサーに接続する機器が必要になります。BLEセンサーをペリフェラル、接続機器をセントラルと呼びます。このペリフェラルとセントラルは、個別に販売されているため、時として、BLEセンサーと接続できない事や接続が安定しないといった現象が発生します。また、周囲に多くのBLE機器が存在する場合は、接続に時間を要する事もあります。このようにBLEセンサーは、運用が簡単で便利ですが、思わぬトラブルが発生することがあります。開発段階で、運用時のペリフェラルとセントラルの組合せで、しっかりとしたテストを行うことが安定運用のポイントになります。また、ペリフェラルの仕様や接続状況の確認等を行う便利なツールがあります。これらを駆使することも円滑な開発には重要となってきます。

弊社では、セントラルとしてアットマークテクノ社製「Armadillo IoT」やRaspberry PIを用いてBLEセンサーの安定運用を実現しています。
(写真:Raspberry PIと富士通コンポーネント製無線モジュールによる加速度計測の例)