ICCGタグ

[2018/12/20更新]

各種行列計算の収束の有無,最終残差,反復回数を表します.
過渡解析など複数ステップの計算のケースでは,各計算ステップ毎に非線形反復回数が異なるため,出力される値は,配列(計算ステップ数)の配列(非線形反復回数)のいわゆるジャグ配列となります(下図参照).
_images/iccg1.png

警告

ICCGタグを使って上記情報が出力されるのは,電磁場の計算のみです.前処理でソース項の算出に使われる行列計算などの情報は出力されません.

(例えば,PHICOILを使ったケースでは,前処理として行列を解いてソース電流を算出しますが,このソース電流の算出に関する行列計算の情報はICCGタグでは出力されません)

ICCGタグ

出力する値によって下記の第2タグを用います.
ICCGタグの第2タグ
第2タグ 項目
CONVERGE 収束の有無(Boolean値)
RESIDUAL 最終残差
ITERATION 反復回数

警告

希な例として,非線形計算時の0回反復収束(行列計算開始時において残差が収束判定値未満のケース)は,反復回数0回で収束していると見なします.

データ取得例

["ICCG"]["CONVERGE"]
["ICCG"]["RESIDUAL"]
["ICCG"]["ITERATION"]

Pythonスクリプト例

とりあえず,行列計算が未収束となったのか判定する例.
変数 js にEMSOJsonのデータが収納されているとする.
#------------------------------
#[input]
#  js    : EMSOJson data
#[return]
#  True  : 収束
#  False : 未収束が1つ以上ある
#------------------------------
def isconverge(js):

    conv = js["ICCG"]["CONVERGE"] # CONVERGEタグのデータ取得
    for step in conv:             # 各ステップのデータ抽出
        for isc in step:          # 各ステップのNR反復毎のデータ抽出
           if not isc:
             return False         # 1つでも未収束の場合はFalse
    return True

行列計算が未収束となった計算ステップ番号,NR反復番号まで取得したい例.

#-------------------------
#[input]
#  js        : EMSOJson data
#[return]
#  unconvs[] : 未収束のステップ番号およびNR反復番号
#-------------------------
def isconverge(js):

    unconvs = []                         # 未収束のステップ番号およびNR反復番号

    conv = js["ICCG"]["CONVERGE"]        # CONVERGEタグのデータ取得
    for (i,step) in enumerate(conv):     # 各ステップのデータ抽出
        for (j,isc) in enumerate(step):  # 各ステップのNR反復毎のデータ抽出
            if not isc:
                unconvs.append([i,j])    # 未収束のステップ番号(i)およびNR反復番号(j)を収納
    return unconvs