■EMSolution 2023.11 について
ライセンスプロテクト方式をFlexNetに変更しました。バージョン名も「r13.0」から「2023.11」に変更します。
新ライセンスプロテクト方式により,フローティングライセンスをWindows/Linuxともに使用することができます。
従来のプロテクト方式はr12.0までの対応とし,今後は新ライセンス方式のみでのサポートに移行します。
◆ 新機能
<重要>output.jsonフォーマットの変更
従来のoutput.jsonフォーマットは可読性が低かったため,より使いやすくするためにフォーマットを一新しました。
従来のoutputファイルの内容とほぼ同じ内容を三つのファイルに分けて出力します。
・ mesh_info.json
メッシュに関する情報をjsonフォーマットとしてまとめたもの
・ convergence_history.json
反復計算のSummary情報をjsonフォーマットとしてまとめたもの
・ output.json
従来のoutput.jsonフォーマットを一新したもの。
テキストで表示して項目が見やすくしました。
仕様は別途まとめていますのでご参照ください。
B_INTEGでのOpenMP並列計算のデフォルト使用
B_INTEGはポスト処理で行われますが,従来r12.0まではOpenMPによる並列計算を実行するには追加モジュール"Parallel module"が必要でしたが,この度デフォルトでB_INTEG計算時にOpenMPによる並列計算ができるように仕様を変更しました。
使用するにはPARALLEL_NOに並列数を入力してください。
OUTPUT_STEP_NO機能の追加
従来,リスタート計算時に出力されるステップ数は1からふりなおされていましたが,出力する開始ステップ番号を設定するオプションを追加しました。
input定義:
* INITIAL_STEP * DATA_TYPE * INITIAL_PHASE * MULTI * OUTPUT_STEP_NO *
OUTPUT_STEP_NO:
出力するステップ数の一つ前の番号。デフォルト=0
Bn=0またはHt=0境界面内の指定面要素によるHt=0面またはBn=0面の設定機能
FAR_BOUNDARY_CONDITIONやNO_DIRICHLET_PLANE, NO_NEUMANN_PLANEで定義した境界面の一部を逆の境界条件(例えばDIRICHLET_PLANE(Bn=0)の一部の面をHt=0面)として定義したい場合に,境界面上の面要素を指定して境界条件を与えることができるようにしました。
* NO_DIRICHLET_PLANE * NO_DIRICHLET_SURFACE *
* NO_NEUMANN_PLANE * NO_NEUMANN_SURFACE *
NO_DIRICHLET_SURFACE:Bn=0面を指定するプロパティ数
NO_NEUMANN_SURFACE:Ht=0面を指定するプロパティ数
NO_DIRICHLET_SURFACE>0,NO_NEUMANN_SURFACE>0の場合,以下の行を入力
* PROP_IDS *
PROP_IDS:面要素のプロパティID
磁性体以外の領域の磁界強度H出力機能
従来,MAGNETIZATION=-1:磁界強度の出力機能では磁性体領域のみの磁界強度Hを出力していましたが,非磁性体領域のHも出力するように変更しました。
◆ Bug Report
EMSolution 2023.11にて修正いたしました。
▶inputファイルの一行読み込み方法改訂
▶指定面通過電流の算出の修正
▶面要素に対するチェック機能
▶温度依存(TEMP_DEPEND)でのtemperature.datファイルのフォーマット不具合