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ローレンツ(J×B)力の節点出力

June 8, 2005

非磁性導体に流れる電流に加わる力は、ローレンツ(J×B)力によって解析できます。従来、EMSolutionにおきましても、それを出力することはできましたが、要素量として要素に加わる力あるいは力の平均密度が出力できるだけでした。応力解析では、節点力として力を印可する場合が多いと考えられます。現状のままですと、節点力に変換する必要がありました。ローレンツ力の節点出力を可能としましたので、報告いたします。
簡単な例題として、Fig.1のような正方形断面円形コイルに電流を流した場合の、電磁力分布を計算します。解析は対称性を用い1/8モデルとします。中心半径1m、0.2m×0.2mの正方形断面コイルに、2MATの電流を流すとしました。電流分布は、表面定義電流ソース(SDEFCOIL)で一様な分布を与え、その分布はFig.1に示されています。


Fig.1 解析モデルとコイル内電流密度

Fig.2に計算された、導体表面における電磁力の分布を示します。Fig.3に断面におけるベクトル図を示します。Fig.2において、軸対称コイルであるにもかかわらず、周方向に一定になっていないことに気づかれるかと思います。これは、対称面(今の場合、x=0,y=0,z=0面)の反対側の要素に加わる力が加え合わせられていないためです。対称面上にある節点では、半分の力となっています。これは、応力解析でも同様な入力となっていると考えられ、このままデータで、応力解析への入力とすることができるものと思われます。



Fig.2 ローレンツ力による導体表面節点の力の絶対値分布


Fig.3 ローレンツ力による導体断面の力の分布

電磁力は、節点力法によっても解析できます。Fig.4、5に節点力法によって求めた節点力を示します。対応するFig.2、3とよく一致しています。節点力法による節点出力においても、対称反対側の力を加え合わせないオプションを使用しています。すなわち、input入力で出力ファイルFORCE_NODALを負(-1 or -2)にすることにより可能です。これを正(1 or 2)で入力しますと、対称反対側の分も加え合わせられ、分布は軸対称となり、見た目には自然に見えます。


Fig.4 節点力法による導体表面節点の力の絶対値分布

Fig.5 節点力法による導体断面の力の分布

以上のように、非磁性導体の場合は、ローレンツ力と節点力法によって求めた力は同じになります。それが異なる場合は、何らかの誤差が含まれていると考えられます。上の例では、ほとんど同じ結果が出ましたが、メッシュが粗すぎるような場合は、力の差が大きくなります。導体周辺の空気領域も適度に分割されている必要があります。このような場合は、メッシュを見直されることをお薦めします。
また、強力な磁場が外部より導体に加わっている場合、節点力法ではその強力な磁場の解析精度により、力の解析精度にも影響を与えるため、節点力法による力の誤差が大きくなることがあります。この場合、導体に電流が流れていなくても大きな節点力が現れます。 ローレンツ力により求める時は、電流が流れていない場合、電磁力はゼロとなりますので、このような場合はローレンツ力によるものが精度が高いと考えられます。
ローレンツ力の節点出力を行う場合は、10.入出力ファイルNODE_OUT=1、FORCE_J_B=1 or 2で出力されます。出力の電磁力の単位はNとなります。上に述べましたように、このローレンツ力節点出力と等価な節点力法による節点出力を得るためには、FORCE_NODAL=-1 or -2とする必要があります。


使用データ:input, pre_geom2D.neu, 2D_to_3D
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